2006年 08月 01日 ( 1 )

東北楽天vs西武10回戦(7/29 フルキャストスタジアム宮城)

ご承知のように東北楽天イーグルスという球団は、とても不幸な出発を余儀なくされた。
ライブドアの堀江貴文氏が球団経営を放棄した近鉄の買収に名乗りをあげたにも拘らず、
新規参入者から既得権益を守りたい日本のプロ野球界は、あくまでも近鉄とオリックスの合併を
強行しようとしたものの、世間の反発に驚いて慌てて球団数減少を思いとどまった。
しかし、選手分配ドラフトなるものをデッチあげ、近鉄・オリックス両球団から残したい
選手25人をオリックスが確保した上で、残りの選手を新規参入した楽天に押し付けたのだ。

どう考えても暴挙である。日本プロ野球の暗黒史としか言いようが無い。私が断然楽天を
応援することにした所以である。しかしながら、ここに問題が生じる。私は既にヤクルトと
西武のファンであって楽天は3球団目ということになる。殊に西武とは同じパ・リーグなので
西武と楽天が対戦した場合、私はいかなる態度で臨むべきか。未だにハッキリしていないのだ。
しかし、今回の楽天対西武10回戦は楽天側の座席で見ようと決めていた。仙台のファンの
応援ぶりを肌で感じたかったのである。

仙台駅東口からシャトルバスに乗り10分ほど。フルキャストスタジアム宮城は運動公園の
中にある、かつてロッテが本拠地にしたことがある宮城球場を改修して出来た球場なのだ。
ホームチームの楽天が三塁側というのが珍しいが、その三塁側内野席は満員とのことで、
私は内野席後方に新設されたスタンド(甲子園のアルプス席のようなもの)に入ることにした。
球場に入って分かったが、一塁側内野席には後方にスタンドを拡張する余地が無いので、
これがホームチームなのに三塁側という理由なのだろうと納得した。

席に着いたのは1回裏フェルナンデスの打席が終了するところだった。西武先発の涌井秀章は
高卒2年目ながら低めに球を集める制球力の持ち主で西武投手陣の柱に成長した。2回裏、
3回裏に先頭打者を塁に出しながらも抑えると、4回表先頭打者の中島裕之がライトスタンドに
本塁打。0-1となる。楽天先発の一場靖弘は球に力があるが特に高低のコントロールが悪く、
勝負どころに弱い印象がある。この日も打たれた初ヒットが先制本塁打になってしまった。
ただ涌井もストライクとボールがハッキリして、スライダーを多投しており本調子ではない。
一場はストレートの球速は涌井よりやや遅いが、ランナーを出しても三振でしのぐ力投ぶり。

両投手の投げ合いで試合は早いテンポで進み、勝負どころは8回にやってきた。
西武は片岡易之、中島の連打の後、カブレラ三振、和田一浩敬遠で満塁。ここで指名打者の
栗山巧がライト前に2点タイムリーを放ち0-3。試合をほぼ決定付けたように見えた。
しかし、涌井が8回のマウンドに上がったところで私はオヤと思った。確かに7回を4安打
無失点なのだが、四球も4。前の7回裏には先頭打者の山崎武司を無造作に歩かせ、後の
3人を力を振り絞って三振に斬ってとっており、もう余力は無いように見えたのである。
ここで8回石井貴、9回小野寺力という得意の継投パターンに持ち込んでいたらどうなったか。
案の定、先頭の塩川達也から関川浩一、高須洋介が連打で満塁、フェルナンデス四球で1-3。
そして山崎がレフトスタンドに逆転満塁本塁打を放ち5-3で勝負あった。9回はリリーフ
エース福盛和男が危なげなく抑えた。でも野村克也監督が試合後にグランドで球団マスコットの
クラッチーナ(鷲の女の子)をおどけて抱き寄せたのには驚いたなあ。

スタンドで見た仙台の楽天ファンは暖かく、かつ素朴という印象。阪神ファンのように熱狂的ではなく、
ロッテ・ファンのように組織立ってはいないが、他球場では割と大人しい内野席も外野席に負けない
応援ぶりである。一球ごとに歓声があがったりしているし、途中までは負けていたのに、
8時過ぎに席を立つ客もほとんど見られなかった。負け試合と見切りをつけると途端に冷淡になる
巨人ファンあたりとは対照的で、野球馴れというか野球ズレしていないのだろうなと感じさせる。
仙台という町が楽天イーグルスを盛り上げていこうとしている姿勢がうかがわれて、何だか
私までとても嬉しくなった。西武は負けたけど、楽天が勝ったからいいか…ってね。

ところで、この球場のビール売りにはちょっと問題がある。私はスーパードライは飲まず、
一番絞りを好むのだが、私の席の近くまで来る売り子はスーパードライばかりなのである。
初めは偶然かと思ったが、見ていると一番絞りの売り子は上の席まで登ってこようとせず、
上の席を見るのさえ避けている様子。スーパードライが何十回もやって来たのに対して、
エビスが3、4回、一番絞りはゼロである。試合の中盤には一番絞りもエビスも全く来ないので、
試合そっちのけで苛立ってしまった。馬鹿馬鹿しい話だが、私はこんな極端な売り方をする球場を
初めて見た。どうにかエビスを2杯飲むことが出来たのは僥倖だったのかな。

2006年07月29日 パ・リーグ フルキャスト  
    1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
西武 0 0 0 1 0 0 0 2 0 3
楽天 0 0 0 0 0 0 0 5 × 5
投 手
西武 涌井
楽天 一場―福盛
   
【勝】 一場 6勝 9敗 0S
【負】 涌井 9勝 5敗 0S
【S】 福盛 0勝 2敗 17S
本塁打
西武 中島16号
楽天 山崎武12号
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by funatoku | 2006-08-01 01:42 | ヤクルト・西武(プロ野球) | Trackback | Comments(0)