早稲田実業、夏の甲子園優勝を祝す

号外が出るほどのニュースに、この極私的ブログで芸の無いコメントするのも間抜けな話だが、
これだけは書いておきたい。早稲田実業と斎藤佑樹君、優勝おめでとう。そしてお疲れ様でした。
夏の甲子園、いや野球の試合でこれほどドキドキしたのは久しぶりだった気がする。
早実センバツ優勝時のエースは病気療養中の王貞治監督だったり、決勝戦が引き分け再試合に
なるのは太田幸司が活躍した三沢vs松山商以来などと、野球ファンには懐かしい名前も出た。

全7試合を驚異的なスタミナで投げ抜いた斎藤君。「クールな」エースと表現されたが、
本来は熱いタイプで、あのポーカーフェイスはセルフコントロールの賜物ではないかと思う。
普段はコントロール重視で低めに球を集めるが、ここぞという時に高めに140キロ台後半の
荒々しい速球を決めにいくあたり、なかなか「熱い」ハートの持ち主のようだ。
「駒大の三連覇を阻むのは早実」「次は完封したい」などという冷静にして強気な発言も、
相手との心理戦を計算に入れた発言なのだろう。決勝再試合が決まって、もう一試合出来る
喜びを淡々と語る様子は、駒大苫小牧に無形のプレッシャーを与えたに違いない。
その昔、早実の先輩荒木大輔投手は余りの人気沸騰のせいか、何だかいつも戸惑ったような
表情をしていたが、優勝を決め号泣する斎藤君は感情を素直に表現していて、荒木、太田のような
悲劇性の系譜とは明らかにベクトルが違うキャラクターの持ち主のようでもある。
それに投球の合間にキチンと折り畳んだハンカチで汗を拭うというのは、普通の行為なのに
今まで誰もやらなかったコロンブスの卵で、長年の野球ウォッチャーとしても意表を衝かれた。
何をやらせても成功しそうなスター性の持ち主で、一緒に下宿している兄が食事の面倒を
みているなんてほのぼの系エピソードも(しかもその為に浪人してしまったとか)味があった。

これから秋にかけて、海外遠征や国体などが続くはずだが、斎藤君には次の段階の備えて
十分に身体のケアをして欲しいと思う。正直なところ、この夏がピークではないかという
危惧が無いではないのだが、そんな危惧は裏切ってくれるに越したことは無い。
プロからも注目されているだろうが、大学に進んで神宮の森を沸かせてくれることを願っている。

早稲田実業という学校は、私の世代にとっては地元東京の甲子園常連校として親しみがある。
特に荒木大輔投手が活躍した頃は、私の中学の同級生もレギュラーとして出場していたのだ。
後年私が早大に通うようになると、実業(早稲田内部の人間はそう呼ぶのだ)から来ている
学生もクラスにいるし、大学の目の前に校舎があるのでより身近な存在になった。
そして早実は5年前に都下国分寺市に移転したのだが、当時私も国分寺の住民だったので、
毎日見ていた早実が自分の町に引越してきた上、小学校が出来たり、男女共学になったりという
変化には驚かされたものである。直系の付属校ではないので、昔は早大への推薦入学枠が
多くなく、入試難易度もそれほど高くはなかったと記憶しているが、最近ではほぼ全員が
早大に進学するようになり、付属の早大学院より難化したという話も聞く。
早稲田の街に早稲田が根付いているように、早く国分寺の街にも早実が根付いて欲しいと思う。

ところで、私が理解に苦しんだのは決勝戦、再試合ともエース田中君を先発させなかった
駒大苫小牧の香田誉士史監督の采配だ。傍で見ている以上に田中君が疲労していたのだろうが、
エースを温存して失点して負けても後悔が残らないのだろうか。どうもこの時点で早実に
精神面で圧倒されていたように思えてならない。田中君は判定に不服そうな表情を見せたり、
ニヤリと笑ったりふてぶてしいヒールの雰囲気が、アイドル系の斎藤君とは対照的で面白かった。
こちらはすぐにプロ入りした方が伸びそうだ。

(8/24追記)
来ましたね、「佑ちゃん」ブーム。あのハンカチはどこで買えるかと問い合わせが殺到したそうですが、
昨日判明したところでは、大阪の「ニシオ」社のもので5万枚発売されて既に完売とのこと。
「GIUSEPPE FRASSON(ジョゼッペ・フラッソン)」は無名のイタリア人デザイナーらしい。
実在するなら驚いているでしょうな。1枚400円の量産品だったというところも、好感度アップ。
知り合いの女性は、彼の顔の拭き方には行儀が良くて品があると言ってました。
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by funatoku | 2006-08-22 01:04 | テレビ・ニュース | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from Anything Story at 2006-08-24 21:27
タイトル : 元祖アイドル太田幸司
連日、高校野球の話題でニュースは持ち切り。早実の斎藤佑樹投手の人気はすごいですね。私もかつては甲子園を夢見る少年でした。歴史の本もたくさん読みました。元祖アイドルは青森三沢高校の太田幸司選手でしょう。昭和44年夏、決勝戦では松山商と延長18回引き分け再試合。惜しくも準優勝になった投手です。後に近鉄バッファローズに入団。プロ入団1年目からオールスター投票1位。2,3年目も1位。5.6年目も1位。私がプロ野球を見だした頃、新聞で毎年、ファン投票1位を覚えています。... more


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