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勝てない松坂大輔投手

【西武2―4日本ハム】感情を抑え切れなかった。リーグワーストの9敗目を喫した西武・松坂はバスに乗り込む直前に足を止めた。

 「誰も言わないから言います。今に始まったことじゃないですけど、球際に弱い選手が多いし、1つのプレーが軽すぎる。相手の守備を見て何も感じないということはない。自分も含めてワンプレーに気持ちを入れていかないと」。プロ入り以来、敗戦の責任を常に背負ってきた松坂が初めてキレた瞬間だった。

 2回2死一塁から高橋信の右越え二塁打で右翼・栗山が返球を悪送球。石井義が捕球しきれない中継ミス。カバーに入ったフェルナンデスまでが三塁へ悪送球するなどミスが重なって打者走者の生還まで許すお粗末ぶり。5回には稲葉の平凡な邪飛を中村が捕球できず。「勝負どころでの制球が良かった」とダルビッシュを評価したが、そんな18歳に敗れたことよりもチームの現状に我慢ならなかった。

 この日の2失策で今季54失策はリーグワースト。併殺を取れないなど記録に表れないミスもある。投手陣のフラストレーションが相当たまっているのは事実だ。松坂自身、右股関節痛をこらえながら今季10度目の完投。防御率2・36の力投が白星につながらないイラ立ちも重なったエースは最後に「ウチのチームはまだ若い選手が多い。もっとがむしゃらにやってほしい」と加えた。

 チームは4連敗で借金6。4位転落もここが踏ん張りどころだ。投手と野手の信頼関係が崩れれば、シーズンも終わってしまう。

 ≪気持ち分かるが≫松坂の発言に西武・伊東監督は困惑顔ながら「気持ちは分かるけど、それをカバーするのもエース。松坂の言うことじゃない」とぴしゃり。試合後は栗山、石井義、中村、中島の若手野手をコーチ室へ呼び出して反省会を行うなど、首脳陣もチームの立て直しに必死。指揮官は「みんな分かっているんだから」と自分に言い聞かせるように話した。
スポーツニッポン[ 6月28日 6時6分 更新 ]

ついにきたかという感じです。松坂大輔は今までこういうことを口にしない選手でした。
それだけに彼の言葉を軽率な野手批判、チーム批判として片付けるわけにはいかないと思います。
先日、今年初めて西武戦を見ましたが、正直なところ昨年日本一のチームには見えませんでした。
上の記事にもありますが、前回かいたように栗山巧の雑なプレーは、西武黄金時代の伝統は
どこへ行ったと嘆きたくなるようなものでしたし、中島裕之は一度送球が逸れると意識過剰に
なってしまい、その後は投げ方がおかしくなっているのが外野席からでもはっきり判りました。
そういえば去年、清水雅治コーチか笘篠誠治コーチだったかが、「中島はすぐ松井稼頭央の守備の
真似をしたがる。小坂誠(ロッテ)の真似をしろと言っているのに…」とボヤいていました。
優れた身体能力に頼り過ぎた松井のショート守備は、メジャーリーグでは通用しませんでしたね。

今年の松坂はテレビで観戦する限り、1ランク成長したように思われます。
フォームに無理が無くなって、八分の力で低めにベストボールが行くようになりました。
2.36という素晴らしい防御率と、奪三振数などがその結果と言えるでしょう。
ひとつ階段を昇ったエースが、階段の存在に気づかない、或いは階段を昇ろうとしない同僚に
苛立ちを覚えるのは無理もありません。松坂を“孤高のエース”にしてはならないと思います。
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by funatoku | 2005-06-28 13:16 | ヤクルト・西武(プロ野球) | Trackback | Comments(0)

春風亭勢朝「酉年も高度勢朝の会」(6/24 池袋演芸場)

柳家生ねん「一目上がり」 細身で坊主頭。見事なまでに前座らしい風貌。

初音家左橋「不動坊」 正蔵披露では1万円以上しそうな吉兆の弁当が楽屋に配られた。
下座さんから事務員まで200個ほど必要なので、通常は650円位の弁当しか配らない。

男の嫉妬は恐ろしいとふってから本題。有名な噺だが、私はなかなか当たらなかった。
旅先で死んだ講釈師・不動坊火焔の後家を、残された借金込みで娶るように大家に薦められた
吉五郎。実は前からあの女房に惚れていた、早速今晩から嫁に貰うなどと言い出す。
興奮の余り、銭湯に行くのに手拭いではなく鉄瓶を持って出た挙句、「あなたも今晩、嫁をもらう
という日には、湯に行くのに鉄瓶持ってでませんでした?」なんて人に訊いている。
そして湯の中で妄想にふける場面(私の好きな“一人キ○○イ”ものですな)が前半の見もの。

後半は一転して、吉の結婚を妬んだ長屋の仲間が主人公。近所の万年前座の噺家を不動坊の
幽霊に見立てて二人を驚かせようと企む。ところが、焼酎に火をつけて驚かせようとしたのに、
アルコールではなく“餡ころ”を買ってきてしまい、「そういや店の親父が言ってました。
餡ころを瓶に詰めたのは初めてだって」。(ただ“アルコール”ということは、時代は明治以降となり、
噺の印象がかなり異なってしまう。原型ではアルコールでなくて、“酒粕”のようだが)
効果音の太鼓を鳴らそうとしたら、チンドン屋が賑やかに鉦入りで叩くわ、幽霊役の噺家も
セリフを「何でしたっけ?」だの、吉五郎に10円札を貰って懐柔されたり、ドタバタ喜劇になる。

春風亭勢朝「子別れ」 今日の末広はゲスト・小沢昭一、トリ・小三治で大混雑している。
普段使わない2階席まで開けたが、もし事故でもあったら新聞の見出しは「小三治で大惨事」
鈴本の前でバカップルが、「あ、ここ“タイガー&ドラゴン”みたいなことやってる所だ」
昔の池袋演芸場は3階にあり、途中の階段には落語家の色紙が飾ってあったが言葉が変。
春風亭柳朝「寄席は3階」。先代・蝶花楼馬楽「いつか天罰が下る」
今日は美空ひばりの命日。可愛がられていた岸本加世子が、最近日本酒に凝っているという
ひばりに、当時入手困難だった「越の寒梅」を贈った。次に会ったら「暖まったわよ」。
燗にしたのではなく、何と風呂桶に入れていたという。「これで、“腰の按配”が良くなった」

「子別れ」の下。勢朝師はオリジナルの細かいギャグを散りばめてくる。熊五郎が酒を止めて
青汁を飲んでるとか、熊が息子が好きだった饅頭を見て泣いて「糖尿?」とか、
瓶に餡なんて左橋師を受けてのアドリブも。この亀の描き方は個性が別れるところだが、
勢朝師の亀はもう初めっから両親の復縁を信じている印象を受ける。
母親に再婚を勧める小母さんは“市原悦子”で、その母親は熊五郎と再会する前に
「ドモホルン・リンクル」で小じわを伸ばす。最後までギャグ満載でした。

柳家一九「天狗裁き」 夢は五臓の疲れと申しまして、と始めるので、一瞬「鼠穴」かと思う。
ここでそんな長い噺をやる訳ないか。もっともこの噺も全部やると長いようだが。
ここ半年で2席「天狗裁き」を聴いている。立川志らく師は得意のデフォルメをしつつテンポ良く
ドラマを盛り上げ、柳家さん喬師は表情豊かに人間心理の面白さを描いて見せた。
一九師は夢物語というより、江戸前という印象が強いかな。「天狗は夢の話など聞きとうない」
といいつつ、首をつかまれたところで目が覚めてサゲ。

春風亭勢朝「明烏」 「今、市会議員だから言いにくいですけど…」昔、三遊亭窓里宅に
早朝浮気相手から電話があって奥さんが出た。「どちらのノリコさんですか?」「窓里さんと
やったノリコですぅ」。奥さん「今の何?」窓里「間違い電話だ」
奥さんに浮気現場に踏み込まれた西川きよし「夢や」。
やはり浮気現場で横山ノックが奥さんに、「やったけどお前の方が良かった」

本題に入っても、新品の着物に着替えた若旦那を「役者みたい。まるで七之助」。
吉原の見返り柳を「あれは柳の木小さんといって、今度六代目になるという…。
継いでいいのかという話もありますが」なんてギャグがバカ受けしている。
古今亭志ん上(現・桂ひな太郎)師が消費税導入の時、ソープランドの料金が3000円
上がったとボヤいていたら、故・柳家小さん「だったら3000円分余計にこすってもらえ」
甘納豆の場面でも「甘納豆糸をひいたら腐ってる」などという川柳(?)が出たり。
この方の落語はライブで楽しむべきものですねえ。「夢にも思わない」というセリフの後に、
「夢はもめるから」と前の噺に引っ掛けたりする当意即妙さはライブ以外では伝わりにくい…。
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by funatoku | 2005-06-26 00:06 | 落語 | Trackback | Comments(0)

リー・リトナーwithジェントル・ソウツ&フレンズ・リユニオン(6/21 21:30 ブルーノート東京)

リー・リトナー(g)
アーニー・ワッツ(ts)
パトリース・ラッシェン(p、key)
エイブラハム・ラボリエル(b)
アレックス・アクーニャ(ds)

先月のデイブ・グルーシンを聴いたら、私のもう一人のフェイバリット・ミュージシャンである
リー・リトナーを聴かないと気持ちの収まりがつかなくなった。しかも、メンバーは伝説のグループ
“ジェントル・ソウツ”の面々である。齢50を過ぎてすっかり大御所の風情が漂うリトナーが、
昔の仲間を迎え、ギター小僧だった70年代に戻れるかどうかが今回の聴きどころだろう。
ただ、ジェントル・ソウツは固定メンバーというより、当時のフュージョン・スターの集合体であり、
1作ごとにメンバーが入れ替わっていた。このメンバーでレコーディングしたことはあったっけな?

1 LIL' BUMPIN'
2 BOSS CITY
3 RIO FUNK
4 P.A.L.S.
5 ETUDE
6 CAPTAIN CARIBE
7 CAPTAIN FINGERS


初めて見るリトナーはフル・アコースティックのギターを持って登場。青の長袖シャツに、Gパン。
ちょっと太ったけど、顔も雰囲気も余り若い頃と変わらない。デビュー当時はまだ学生だった
ラッシェンはすっかり貫禄がついた。白地に音符の入ったブラウス。ラボリエルの髪はすっかり
真っ白になったが、あとの二人はもともとオッサン臭かったので、見た目は余り変わらないかも。
舞台左側にピアノ、右奥にドラム、ドラムの前にベース、中央左にギター、右にサックスという並び。

 ソロはギター、キーボード、ベースの順。リトナーはピックを使ったり、素手で弾いたり、
曲中で細かく使い分けている。キーボードはヤマハのシンセサイザーを、エレクトリック・
ピアノの音に設定しているようで、フェンダー・ローズ風の音も懐かしい。
 ソロはギター、サックス、ピアノ。ラッシェンのピアノ伴奏は、上手いし、的確だし、
もっとスターになってもよかった人だと思うが、ちょっと優等生的なのかなあ。
 ソロはギター、キーボード、サックス。ワッツのソロの中に、旧作「ブレット・トレイン」のメロディが
現われたりするので、長年のファンとしては嬉しくなる。あの曲を吹いていたのもワッツだったな。
 赤いセミ・アコースティックギターに持ち替える。ドラムソロから始まるリトナー節続出の曲。
アクーニャは上手いが割と大雑把な、文字通り“ラテン系”のドラマーで、先月ここで見た
ハーヴィー・メイソンとは対照的。ウェザー・リポート時代の来日公演で、ハイ・ハットで16ビートを
刻んでいたら裏返ってしまったなんていう伝説もある。別に叩けないわけではない…、はずだ。
細かいことには拘らない、陽気な芸風なのである。
 ヤマハのサイレント・ギターなるものを持ち出す。新作のライブDVD「OVERTIME」でも
これを弾いていた。ライブで音の調整が難しいアコースティック・ギターの代わりということか。
アクーニャは箱型のパーカッションの上に座って、ボンゴのように叩いている。
原曲はアコースティック・ギターの小曲だったが、すっかりラテン風になっている。
ソロはギター、ベース、パーカッション、マラカス(ラッシェン)、ピアノの順。
エイブおじさんのベース・ソロ。でっかい掌で弦を叩きまくるチョッパーが実に格好いいな。
 ラッシェンのやけに賑やかなソロピアノから始まって、何の曲かと思いきや…、
キター!70年代フュージョンを代表する名曲である。再びセミ・アコに持ち替えたリトナーは、
ロック風のフレーズや、チャカポコしたリズム・カッティングなど、最近すっかりご無沙汰していた
“リトナー節”を連発。泣かせるねえ。最初に聴いてから、もう30年近いんだなあ…(遠い目)。

アンコールのMCで(勿論英語)「みんな、帰りの電車は大丈夫かい」
「セカンドアルバムの曲です。あの頃、僕らは若くて、(手振りで)こんなに小さかった(笑)」
 これも初期の名演奏。ギター、サックス、ピアノが一糸乱れぬユニゾンで早弾きするサビに、
当時のバンド少年達は驚喜したものだ。楽器をやらない人には、ユニゾンの難しさが
なかなか伝わりにくいようなのだが、彼らの超絶的テクニシャンぶりがよくわかる曲。
ところがサックスソロに入ったところで、ギターアンプの音が切れるというアクシデント。
リトナーは楽器係(?)のマネージャーの姿を探すが、さっきまで脇にいたオッサンがこういう
時に限っていない。ようやくオッサンが戻ってきたが、その前に幸い音は戻ったようで、
ソロはギター&ドラム、キーボードと進んだ。アンコールはこの1曲のみだった。
懐かしくも満足な一日。どうせなら「シュガーローフ・エクスプレス」も聴きたかったな。
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by funatoku | 2005-06-22 02:56 | ジャズ・クラシック | Trackback | Comments(2)

雑談(柳家小さん襲名ほか)

02年に亡くなった人間国宝の落語家5代目柳家小さんの長男柳家三語楼(57)が、
来年秋に「6代目柳家小さん」を襲名することが17日に明らかになった。
 「小さん」は落語界の大名跡で、江戸時代末期の初代に始まり、3代目は名人と言われた。
5代目は落語界で初めて人間国宝に認定され、落語協会会長を長く務めた。
 三語楼は東京都生まれで、63年に父である5代目に入門。76年に3代目三語楼を襲名して、
真打ちに昇進した。若手の柳家花緑はおいにあたる。[日刊スポーツ 2005/6/17/14:21]

私は近年寄席定席に足を運ばなくなったせいか、三語楼師の記憶が殆んどありませんし、
ネットで評判になったのを見たこともありません。「華がない」タイプなのでしょうか。
それだけに今回の襲名は私も驚きました。恐らく世間で最も六代「小さん」に相応しいと思われて
いたのは柳家小三治師匠でしょうが(私は孫の柳家花緑師が六代を継ぐと思っていました)、
自らの襲名を断って三語楼師の襲名を推したということです。某巨大掲示板ではそんな経緯から
「“紀州”の小さん」とか、「先代の病室から“小さん株”を持ち去った」などというネタが…(笑)。
大名跡を息子が継ぐのには、私は根強い歌舞伎界へのコンプレックスを感じてしまいますね。
あるいは今回の林家正蔵襲名で、落語協会が味をしめたのかな…。
*  *  *
同時に来春、柳家風太郎、林家久蔵、柳家三三、柳家小太郎、柳家さん光の5人を真打昇進
させると発表されましたが、これにはガッカリしました。柳家三三さんは抜擢昇進させるべき
だったと思います。抜擢が難しいなら、せめて横並びではなく単独昇進させるべきでした。
*  *  *
若貴兄弟喧嘩の何が凄いかって、登場人物の誰にも全く感情移入出来ないのが凄い(笑)。
“いい人キャラ”が丸つぶれの兄、目がイっちゃってる弟、土俵外では好き勝手ばかりやってきた
“土俵の鬼”、夫と子供を捨て男に走った母、相撲界を嫌っているくせに横綱と結婚した兄嫁…。
今週発売の「週刊新潮」は「貴乃花“7つのウソ”」、一方「週刊文春」は「貴乃花激白
小誌だけが知る全真相 憲子さんが洩らした“遺産1000万円は貰えるはず”」。
もはやこの件に「兄弟でよく話し合って…」なんてコメントする芸能人まで胡散臭く見えますなぁ。
*  *  *
ユニクロの婦人服売り場が最近どんどん広がっているように見えます。女性の客が増えて
いるんでしょうか。あんまり愛用しているっていう話も聞きませんが、大丈夫ですかね。
*  *  *
元・モー娘。の矢口真里。私は安倍なつみのようにフェイドアウトするのではないかと見ていましたが、
ひと月余りで20以上のゲスト出演をこなし、最もTV露出の多いハロプロメンバーになっています。
やはり盗作と恋愛という違いに、テレビ局は敏感だったということで、これは私の不明でした。
ただ、テレビが彼女に期待する“汚れアイドル”というポジションが居心地が良いかはまた別の話。
*  *  *
2年続いたメロン記念日の単独夏ライブツアーが今年は無いようです。このままフェイド・アウト
なんてことにならないか、ちょっと不安な日々…。
*  *  *
16日1時から17日早朝にかけて、エキサイト・ブログのサーバーメンテナンスとやらで、
ここに入れませんでしたね。私はここをタダで使わせてもらっているので、そのことに文句を言う
筋合いはありませんが、16日17時の終了予定を過ぎても一向に使えないので、何かアクシデントが
あって、データが消えたりしないかと心配しました。しかも、エキサイトのアドレスは分からないし、
その間問合せる手段が無いのです。このブログ、私自身では全くバックアップしてないもので。
でもタダとは言え、客のデータを消してしまったら、このエキサイトという会社は二度とIT業界で
信頼回復できないぐらいのダメージでしょうね。それを考えるとよくやるよなあ、とも思いますが。
*  *  *
お読み頂きまして有難うございます。17日、20時頃にご訪問者数が4000人を突破しました。
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by funatoku | 2005-06-19 23:02 | Trackback | Comments(0)

西武―阪神(交流戦・6/15 インボイス西武ドーム)

何とか交流戦に間に合いました。小雨降る中、西武ドームに着くと、同行のもみカルさんが、
是非外野席で見たいと言います。正直なところ、外野席応援団の大音量の中で見るのは、
余り気が進みませんが、確かに投手の球筋が良く見えるという内野席に無い魅力はあります。
私も80年代にはよくこの球場のバックスクリーン脇で、球種をチェックしながら見たものです。
しかし、外野チケットを買って入場してみたら驚きました。予想以上に随分混雑しているのです。
阪神応援団はどの球場でも多いのですが、1塁側外野席も雨の平日とは思えないほどの
活況振りで、内野席も9割がた埋まっているようです。
ここ数年観客動員では寂しい状況が続いていたので、これはちょっと嬉しい誤算でした。

しかし、試合の方はライオンズに全くいいところがありません。
私達が着いたのは2回裏の攻撃が終わったところだったのですが、4回表には、立ち直り
かけていた帆足和幸をショート・中島裕之の悪送球と、ライト・栗山巧の返球のもたつきで、
足を引っ張りました。ランナーを進めてしまった栗山はうなだれていましたが、こういう態度は
いただけません。知らん顔して“プレーで返してやる”位の気概が欲しいところです。

また打線も2点リードされた5回裏、2死1、2塁のチャンスに現在打率トップの6番石井義人が
2球目をセンターフライ。続く6回には1死満塁のチャンスで2番赤田将吾が空振り三振。
彼らが本当に自分の持ち味を理解しているのか疑問が残るところです。こうなると売り出し中の
“おかわり君”こと3番中村剛也も力んで引っ張りにかかり、あえなく三振を喫しました。

西武投手陣では終盤に小野寺力、長田秀一郎が本塁打を2本づつ打たれましたが、
こちらも重症に見えます。小野寺はなかなか投球フォームが安定しないタイプなのですが、
この日はやたら力み返っていて、そのくせ球は余り走っていないようです。
阪神4番手の藤川球児が力まずに、低めに伸びのある速球を投げていたのとは対照的でした。
長田は本来はスピードを捨て、コントロールに活路を見出すタイプであるはずなのに、逆ダマや
スッポ抜けばかりが目につきました。腕を遅らせて振ろうするフォームがしっくりいかないようです。
二人とも自由枠で獲得した逸材であり、まだやり直しがきく年齢です。こういう形で消耗させるより、
この辺でもう一度、2軍でしっかりとフォームを固めさせることが必要ではないでしょうか。
(追記:長田投手は翌16日付で、一軍登録を抹消されました)

▼西 武-阪 神 5回戦 (阪神4勝1敗、インボイス西武、18:01、27245人)
      1  2  3  4  5  6  7  8  9  計
阪 神 0  2  0  2  1  0  2  3  0  10
西 武 1  2  0  0  0  0  0  0  0  3

【投手】
(神)杉山、橋本、江草、藤川、ウィリアムス、桟原-矢野
(西)帆足、正津、小野寺、長田-田原、野田

【責任投手】
(勝)杉山9試合3勝4敗
(敗)帆足12試合6勝4敗

【本塁打】
(神)金本16号ソロ(7回、小野寺)、17号ソロ(8回、長田)、今岡13号ソロ(7回、小野寺)、
鳥谷1号2ラン(8回、長田)
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by funatoku | 2005-06-17 10:12 | ヤクルト・西武(プロ野球) | Trackback | Comments(2)

立川談春 大独演会(6/11 池袋・東京芸術劇場中ホール)

立川談春「慶安太平記 善達の旅立ち」 出囃子が綺麗なのでテープかとチラっと思ったら、
シェイクチャーズという和楽器のグループが来ていて演奏したという。やはり前座さんとは違うな。
談春師、三日前に入場料が4500円であることに気付いた。「高ぇだろう、と(笑)」。
それなら、普段絶対見られないものを見せようと思いついたのが、談春・談志リレー落語。
8日、師匠・談志のところへお願いに行くと、「慶安太平記って何?」。
談春師はかつて談志の「慶安太平記」を見て、カッコいいと思ったのだという。
小さん、志ん朝を見て凄いと思ったけど、「カッコいいと思ったのは師匠だけ」
志の輔に「慶安太平記」をやりたいと言うと、山本周五郎の「正雪記」を読むように言われたが、
読んでみたら「これが面白くないの。だって善達も出て来ないし」

「落語ブームだからって来た人は、この時点でもう取り残されてますね(笑)。」
「タイガー&ドラゴン」に出してくれないかなと思ったら、撮影は既に終わっていた。
「競艇好きのチンピラ役で。でも落語は上手くて、岡田准一に説教したりする」。

京都まで三百両を届けることになった芝・増上寺の僧・善達。早朝、出発した途端に人相の
悪い飛脚に付きまとわれてしまう。自慢の健脚を飛ばして箱根まで来たが、飛脚は涼しい顔で
ついてくるどころか、小田原で昼飯まで食べてきたという。諦めて駿府(静岡)で同宿するが、
飛脚は何故か九つ(深夜0時)なのに明六つと偽って善達を起こして、出立する。
夜も明けない宇津の谷峠で一服したところで、飛脚は正体を明かし、これから通る金飛脚を
襲い三千両を奪う、ついては京都まで同行させて欲しいと言い出す。そして分け前を要求する
善達と飛脚が争いになる…。

立川談志「慶安太平記 吉田の焼き討ち」 犯行後、三州吉田の宿に着いた善達と飛脚。
しかし、宿帳を書かせる主人から今朝の事件のため非常線が張られていることを告げられた。
というところで、家元固まってしまう。「……これは、ちょっとおかしいな…」。
宿で名乗りを上げる場面、善達が仕切ったのだが、ここは飛脚が仕切るのではなかったかと、
疑念が湧いてきたらしい。しかし、やり直してもやっぱり善達が仕切っており、
「これはボケたかな。野末陳平が喜びそうだ」。陳平氏来場していたようですな。
禁足令が出ているのに無理矢理外出して戻って来ない飛脚。宿の番頭が主人に、禁足令を
破ったので拷問にあうだの、死んだら店は任せろだの言いたい放題なのが可笑しい。
ようやく戻った飛脚のことを番頭「嫌な奴ですねぇ」、主人「お前の方がよっぽど嫌な奴だよ」。
飛脚は吉田の町に火をつけて、どさくさに紛れて逃げるしかないと善達に告げる。
その為の下見をして、仕掛けをして来たのである。しかし、火事が起こるや否や逃げ出した
二人を怪しんだ“知恵伊豆”こと松平伊豆守の配下に追われ、ようやく逃げのびて一息ついて
いるところに「ご両人」と声をかけてきた男。これが由比正雪だった…。

立川談春「厩火事」 「今、ソデで聞いていて、大変なおねだりをしてしまった、と」
CDにしたくて幕間に家元に挨拶に行ったら、「俺も下手だけど、お前も下手だねえ」。
「でも、ここ1、2年、昔からの夢がどんどん叶ったりするんですよ。(嬉しそうに)志の輔兄さんと
志らくは悔しいでしょうねー。志らくは絶対やりたがるね。リレーでシネマ落語」

終了予定の8時10分まで、まだ小一時間も残っているのに「厩火事」なのかと思ったが、
“引き延ばす”ために会話を膨らませた結果、思わぬ迫力が出たのである。
髪結いおさきのエキセントリックな妄想ぶりは、ちょっと志らく師の人物造型を思わせるかも。
芋好きの亭主(八五郎としていた)と朝飯のおかずのことで喧嘩になったという設定。
呆れる仲人に「大きなことは気にならないけど、小さなことは気になる」なんて名言も吐く。
孔子の逸話の件で女房は、怒った孔子は拷問したに違いないと妄想し始めたりして、
前の家元のネタとしっかり繋げているのは当意即妙。
この仲人も常識人のようで、どこか可笑しくて、おさきとの爆笑会話が続く。

私が驚いたのは亭主の描き方。女房が主体の噺なので、この亭主については通常、遊び人風に
軽く描かれるだけなのだが、談春版では割と“まともな”人なのである。
ぷいと出て行ってしまった女房の代わりに、仕事先に謝りに行ったり、自分で朝飯の支度をしたり
(ここで芋を上手く小道具として使っている)、小言も筋が通っているのだ。
女房が皿を割る場面でも、「今、わざと転んだろ」と見抜いている。おや、どうなるかと思ったが、
サゲは「遊んでいて酒が飲めねえ」と通常通り。
各人の会話を広げたことで、笑いと描写の深みを両立させた充実の高座になった。CD化に期待。

演じ終わったところで私服の家元登場。「お前に悪いから出るつもりは無かったんだけど、
時間が余ってるというから…。名人は“引き延ばしてる”と感じさせない」とは手厳しいが、
「亭主をあれだけ演れるのは、談春だけです」と絶賛も。やはりあの部分かぁ。
そして、「“慶安太平記”を演ろうという了見がいい」、と一足早く反省会モードに。
「善達の旅立ち」で東海道の宿場を列挙する“道中付”の部分を、浪曲風、講談風、そして落語風に
演じ分けてみせ、場内を唸らせる。談春師も“ウンウン”と肯きながら満足気。
「談春と、最近落語を舐めてるんじゃないかとも思うけど志らく、そして志の輔。この三人は大丈夫」
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中央線と山手線が遅れたため、開演直前に着いたら、家元もちょうど会場入りするところだった。
リレー落語だけに談春師もこの日ばかりは家元が無事に到着するか、気をもんだことでしょうね。
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by funatoku | 2005-06-12 00:56 | 落語 | Trackback(2) | Comments(4)

ウディ・アレン監督・脚本・主演「さよなら、さよならハリウッド」(恵比寿・ガーデンシネマ2)

「カイロの紫のバラ」「ラジオ・デイズ」など、80年代のウディ・アレン映画が好きだったのだが、
90年代以降は単館上映が多くなり、目にする機会がめっきり減ってしまった。
何故なのだろうか。彼の映画の登場人物はニューヨークの上流階級、セレブリティが多いので、
バブル期以降不況が長引く日本では、いささか共感を呼びにくい面があるのは確かだし、
何となくインテリ向けのスノッブな映画という位置づけになってしまったようにも見える。
だが、日本初公開となるこの2002年作品を見たら、「なぁ~んだ、ドタバタ喜劇じゃん」。
“コメディアン”ウディ・アレンは健在だったとホッとしたのである。

かつてアカデミー賞に2度輝いた映画監督・ヴァル(ウディ・アレン)は、今ではすっかり
落ち目になっていた。そんな彼のところに、久々にハリウッドから依頼が来たが、プロデューサーは
元の妻・エリーであり、彼女をヴァルから奪った現在の婚約者・ハルが映画会社の重役だった。
依頼を受諾したヴァルだったが、久々の大仕事で緊張し過ぎたせいか、クランクイン直前に突然、
心因性で目が見えなくなってしまう。しかしヴァルのマネージャーのアルは、せっかくのチャンスを
失わないためにも、黙って仕事を続けるようヴァルを説得する。つまり“目が見えない監督に映画を
作らせた”のである。ところが、目の見えないヴァルを手助けするためにつけた中国人通訳が
解雇されてしまったために、困ったアルはプロデューサーのエリーにヴァルの失明を打ち明ける。
後戻り出来ないエリーは、ヴァルの手足となって何とか映画を完成させるが、評判は散々だった…。

“目が見えない映画監督”というシチュエーションだけで、コントとして色々展開しそうでしょ。
チャップリンだったらどう演じるか、志村けんならどうか…、などと想像しても楽しいが、
こういう“困惑する男”を演じさせたらアレンは日本一だ。あ、日本じゃないか。
それに、喋り。元の妻エリーと再会する場面、「Business is business」と言って仕事の話を
始めようとした直後に、一転して「君は薄情な尻軽女だ!」などとぶち始める絶妙な間ときたら…。
故景山民夫氏によれば、アレンのトークにはパロディが多いので、原典を知らない日本人には真髄が
分からないとのことだったが、これはもう落語名人のような話芸であり、字幕を見ながら笑い転げた。
やけに髪型がキマっているハルのことを、「散髪代だけで家族5人養える」なんていうギャグも、
こうして書いてしまうと面白さが伝わりにくいが、もう可笑しくてしょうがない。

ただ、後半はちょっと駆け足というか、ストーリーが雑な印象を受ける。視力が戻ったヴァルが
エリーと復縁してしまうのは、ちと都合が良過ぎるものの、まあ男のおとぎ話ということだろうが、
ヴァルの息子との関係修復のエピソードが飛び出すのは唐突で、この辺りはアレン映画に
時折見られるユダヤ的要素かも知れない。ユダヤ人の父子関係は、ちょっと独特らしいしね。
アメリカで酷評された映画が、フランスで受けたというラストは、フランスをナメてるのかなぁ、
ちょっと酷いなと思ったら、何と60年代の「フィルム・ノワール」という実際にあった映画史の
パロディになっているらしい。そういったエピソードも含め、プログラムの町山智浩氏の解説が
とても勉強になる。その解説によると“盲目の映画監督”というのも実在したのだという。
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by funatoku | 2005-06-09 23:07 | 演劇・映画・展覧会 | Trackback | Comments(2)

「100 GOLD FINGERS part9」(6/5 ゆうぽうと簡易保険ホール)

チケットが売り出されているのに気がつかず、私が買った時には、舞台に向かって右側2階席しか
残っていなかった。ステージは非常にシンプルで、中央にピアノが左右に向かって横向きに2台、
その後ろにドラム・セットとウッド・ベース。舞台後方に看板一つ。それ以外の装飾は一切無い。
トリオでの演奏で、通常ピアニストは客席を右に見る側に座るので、私の席からは連弾以外では
手元が見えないのである。これで左側の座席と同料金とはちと合点がゆかないが…。

ダド・モロニ「Volare」 名前も初めて聞いたが。長身のイタリア人。
ダド・モロニ&ベニー・グリーン「Recado bossa nova」 カルテットでボサノヴァを。
ベニー・グリーン「As long as I live」 ソロ・ピアノでラグタイム風の曲を。
鍵盤見ないで、客席を見ながら弾いたりするのがカッコいい。
ケニー・バロン「We’ll be together again」 ソロ・ピアノでスローな曲を。
       「Night and day」 トリオでアップテンポに。グラディ・テイトが持替用のブラシを
無造作にフロアタムの上に置いているのにビックリ。しかも置いたまま叩いてるの。
エリック・リード「There’s a small hotel」 トリオで、ドラム・ソロをフィーチャー。
エリック・リード&サイラス・チェスナット「Power in the blood」 連弾。ゴスペル風の
曲を途中転調しながら、二人とも両手を交差たりして派手に弾く。今回一番盛り上がった。
サイラス・チェスナット「A Nightingale song in Barkley square」 初めて聴くが、63年
生まれのゴスペル風のピアニスト。真ん丸な体格で、礼服着てるとハンプティ・ダンプティみたい。

秋吉敏子「Lady liberty」 トリオで演奏。ドラムとの掛け合いも。
    「Sophisticated lady」 ソロ。
ドン・フリードマン「I concentrate on you」 ボサノヴァ風の曲。
ドン・フリードマン&シダー・ウォルトン「Like someone in love」 連弾。
シダー・ウォルトン「Darn that dream」 唯一、右側のピアノでソロを弾いてくれた。
ジュニア・マンス「In a sentimental mood」 スローなテンポでソロ。
        「Mood indigo」
レイ・ブライアント「Easy to love」 ソロ。こちらもスローテンポで。
ジュニア・マンス&レイ・ブライアント「Hamps boogie」 一台のピアノを二人で連弾。
マンスが高音。ブライアントが低音担当。さすが息の合った“ブルース・ブラザーズ”ぶりだ。
                  「Slow freight」 カルテットでの演奏。

レイ・ブライアント「yosakoi-bushi~Golden earring」 ソロ。アンコール1曲目に
いきなり「よさこい節」を弾きだすので、どうなることかと心配したが、何とそのまま
名曲「ゴールデン・イアリング」に。曲中にもよさこい節を混ぜたり遊び心たっぷりに。
全員「Take the“A” train」 ソロはブライアント→リード→チェスナット→グリーン
→秋吉→フリードマン→バロン→モロニ→マンス→ウォルトンの順。

ボブ・クランショウ(ベース)
グラディ・テイト(ドラムス)

有名ピアニストが10人集まる二年に一度のお祭で、前回、私は横浜と東京と2箇所で見た。
今回関東地方では今日だけで、5月24日からのツアーの最終日にあたる。
マンス、ブライアントら好きなピアニストが登場するので思わず駆けつけてしまったけれど、
個人的にはこういう興行は好きではない。寄席でいえば、正月初席。ハロプロでいえば1月の
ハロープロジェクト・コンサート、野球でいえば読売巨人軍…。オールスターの顔見世だが、
それぞれの持ち時間が短いので、結果として物足りなさが残るのだ。最若年のエリック・リード
あたりは明らかに力を持て余しちゃって、何となく不満そうだったし…。確かに今まで知らなかった
掘り出し物に出会える良さもあるのだけど(今回の私で言えばチェスナットがそれにあたる)。
90年に始まったコンサートだが、10人まとめて呼んできちゃおうという発想もバブル期っぽい。
70過ぎの老人達もいるのに、町の公民館まで半月近く連れまわすのでなく、回数は少なくても
いいから、じっくり聴かせて欲しいと願うのは私だけなのだろうか。
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by funatoku | 2005-06-05 22:42 | ジャズ・クラシック | Trackback(1) | Comments(0)

桂歌々志「桂歌々志上京 vol.7」(5/29 お江戸日本橋亭)

三笑亭春夢「熊の皮」 三笑亭夢丸門下の前座さん。「熊の皮」は元々バレ噺だったのだが、
「尻に敷く…、そうそう女房が宜しくと言ってました」というサゲ。私は生で聴くのは初めてかも。
この男は“甚兵衛さん”という設定だが、どちらかというと“重症の与太郎”という演じ方だった。

桂歌々志「貧乏花見」 今朝、新大阪から新幹線に乗ったら、隣席のオバハンがずっと、
鼻糞をほじっていて、しかも“ほじったもの”をちり紙の上に並べている。
「何故こういう話をしているかと言いますと、朝から私一人が不快なので、皆さんにも…(笑)」
先輩落語家・桂喜丸の葬儀の時、遅れて会場に入って慌てて焼香したら、実はまだ焼香は
始まっておらず、家族よりも先に焼香してしまったことが分かった…。
私は今回初めて聴いたのだが、歌々志さんのマクラは、日常の面白い出来事をピックアップして、
ラジオのパーソナリティ風に喋るというスタイルのようだ。

東京では「長屋の花見」と題することが多い噺だが、家主ではなく長屋の中に仕切る男がいて、
花見に誘い出すところが一番の違い。花見に行く動機としてはちょっと弱いかな。
東京落語では貧乏の描き方もサラッとしているが、上方だとさらに一押しあるのがよく分かる。
終わりまでは演らずに、「茶柱が立った」というところでサゲ。

三増れ紋(曲独楽) 回す度に「やった」と喜ぶ三増紋之助さんの曲独楽を、かつて寄席で
何回か見ているが、れ紋さんは妹弟子に当たるらしい。失敗しそうになって「ギャーッ」と叫ぶ
のにはこちらが驚いた。舞台袖に向かって「太鼓うるさい!」と怒鳴ったり、客をいじったり、
喋りは兄弟子以上に達者だと思ったら、故・内海好江門下で漫才をやっていたのだそうだ。

桂歌々志「はてなの茶碗」 清水寺の茶店で、骨董の目利き・茶屋金兵衛が茶碗を持って
首を捻っているのを見た油屋、これを茶店からなけなしの2両で買い、金兵衛のところに
売りに行く。しかし、金兵衛は水が漏るから首を捻ったのであり、安物の茶碗に過ぎない。
がっかりする油屋から3両で買い取ったが、この話が公家や天皇の耳に入り、箱書きがつくと
鴻池家が何と千両で買いたいと言ってくる。金兵衛は半額の五百両を油屋に渡すが、
しばらくして「大金になる」と油屋が持って来たのは、水の漏る水瓶だった…。
上方発祥の噺で、アクの強い油屋のキャラクターはいかにも上方風。「千両で売れた」という
金兵衛に、「そういう奴か」と怒り出したりするところとか。

桂歌々志さんは昭和46年生まれ、平成9年に桂米朝師の弟子である故・桂歌之助師匠に入門
というからキャリアは8年ほどだが、同年代の東京の落語家と比べると、達者という印象を受けた。
あれだけマクラを面白くできるのだから、本編でもっとオリジナルのギャグを入れれば、
歌々志さんらしさが出そうだと感じたが、敢えて“古典の型”に拘っているのかも知れない。
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というところで、終わっても良いのだが、実は終演後、打ち上げにも参加させて頂いたのである。
歌々志さんは大阪の出身だが、千葉大学建築科の卒業生で、落研のOB。私は落研OBの
重鎮であるらしいPさんにお誘い頂いたのである。しかし、皆さんから「Pさんのヲタ仲間」
「2ちゃんねるの人」などと呼ばれてしまう。確かにPさんとは某巨大掲示板で知り合ったのだが、
ワシゃ“ひろゆき”じゃないっての(笑)。まあ、お互い“メロン記念日オタク”にゃ違いないけどさ。

歌々志さんにもご挨拶する。上方落語協会の桂三枝会長が、大阪でも真打制度導入を
進めている件について伺うと、「私らが一番困るんですわ」。(オフレコだったか…)
キャリアで言えば、歌々志さんは“二つ目”ということになるのだろうが、大阪では寄席定席が
無い分、他流試合で鍛えられてきているわけで、今さらという違和感があるのかも知れない。
「落研出身であることは、プロではかえって邪魔にならなかった?」とPさん。
「落研で教わった所作などはプロでも役に立ちました。全く違う部分もありますが」
それを詳しく聞きたかったが、この日の主役をいつまでも独占している訳にもいかない。
また機会があれば伺いたいものだ。マクラと同じ調子、気さくな感じで喋る人だ。

Pさんは三増れ紋さんを気に入ったのか、いきなり「若いようにも、凄いトシにも見えますね」
などと話しかけて、「こんな眼鏡に言われたくな~い」などと返されている。
れ紋さん、昔から曲独楽に関心があったという訳ではなく、“手に職をつけたかった”のだそうだ。
「曲独楽をやる上でどんな適性が必要か」と問うと、「特にない」とのお返事。
美人の弟子入り志願者が来たらどうしますか?との問いには、「潰す」(笑)。
「やはり、失敗は2回までとか計算するんですか」には、「本気で3回やって失敗した芸は、
その日は止めておきます。でも自分でもどれが本気なんだか…(笑)」
Pさんは、れ紋さんに得意のメロン記念日の話をしたら、「このロリコン」と罵られた、と嬉しそう。
いや、メロン記念日は平均年齢22、3歳なんですが…。
れ紋さんのキャラクターはなかなか印象深くて、今日はれ紋記念日…、お後が宜しい様で。
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by funatoku | 2005-06-02 00:38 | 落語 | Trackback | Comments(2)