柳家さん作「子ほめ」 往来で会った番頭に褒められた途端に逃げたしたり、寝ているのは
婆さんだったり、竹さんは八五郎の訪問を嫌がってなかったり、微妙に設定が違う。 柳家喬四郎「W記念日」 20年前に妻を亡くした命日に、娘が婚約者を連れてきた落語家の話。 柳家喬太郎「お菊の皿」 「ああいう落語もあるんですね。…人のことは言えませんが」 古典派の柳家さん喬一門、弟子8人のうち総領の自分と喬四郎だけが新作をやるので、 「針の筵でした。今ではその針を全部折っちゃった」 横浜には実家があり、「高校は日吉にある付属でした。…ゴメン日大です。ここ拍手いらない」 東横線が桜木町に行かなくなったが、高島町は「自己主張をしないから、良かった」 「その点、代官山ときたら“ふーん、急行乗るの。わかる奴だけ降りればいいから”」 子供を自分の小学校に連れて行った話を始め、「パパが子供の頃…」と言ってテレまくる。 「スミマセン。パパと呼ばせてます」。ここで「パパ頑張れ」の掛声。「あんたのパパじゃないよ!」 「お菊の皿」は7月の寄席では必ずかかる一席だが、さて喬太郎師は…。ご隠居が語る青山鉄山の いたぶり方は怖い。一思いに斬らずに、刀の先でサディスティックにお菊を突付いて「痛いか?」 しかし、両手を前に垂らしての幽霊ポーズに対して、「ピグモン?」と答えた辺りから一転して、 “新作落語”の口調を交えてくるようになった。お菊の幽霊を見た3人組は「うっそー。イイッ!」 “番町アリーナ”で昼夜2回公演、お菊ちゃん煎餅は「10枚入り」に9枚しか入ってない。 司会は柳家喬四郎「落語は出来ませんから…」 スポットライトに照らされたお菊、「あたしを殺したあの男~」とナンバリング・ディッシュ! のけぞって数えたりして「林家たい平かよ」などと、突っ込まれる。もはや、全然怖くないや。 「なぜ9枚以上数えるんだ?」と問われたお菊、「それは言われたくなぁい。9枚っていうのは 私の中での気持ちだしぃ…」「おい、随分理屈っぽいなぁ」後半は筒井康隆のドタバタものみたい。 寒空はだか(スタンダップコメディ) “空気ギター”を弾きながら口三味線とか。 舟木一夫を歌うといって、銭形平次のイントロを歌い「チョコレートは平次」 坂本九を歌いつつ小林旭に代わっていたり、中島みゆきが「ひょっこりひょうたん島」を歌ったり。 柳家喬太郎「母恋くらげ」 「落研の学園祭のようで…」に場内大爆笑。 寒空はだかとは、彼が埼玉大学の落研にいた頃からの付き合いで、 「私は落語の道へ進み、彼は……何の道に進んだんでしょう」 当時、喬太郎師は山下公園でストリート・パフォーマンスとして落語を演っていたのだという。 自作の「母恋くらげ」は初めて聴く。タコ、イカ、アナゴ、ヒラメなどの仕種を力演しながら、 「一席目はビシッと決めようと思ったのに、あんなになって…」などと自虐ギャグも。 タコが「柳家権太楼ではありません」 ヒネた子供がみかんを食べる仕種をしながら、「こんなところをゆっくりやる必要は無いんだけど、 古典が出来ないと思われてもいけないから」と登場人物に言わせる可笑しさ。 大波にさらわれ迷子になった子くらげが、無事母の元へ帰ってくるストーリー。 * * 連休明けのにぎわい座は九分以上の入り。帰りは例によって「華王飯店」でフカヒレ姿煮めん。
by funatoku
| 2005-05-10 01:12
| 落語
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Comments(3)
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from HOME★9(ほめく)
at 2005-05-11 06:16
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comomaru at 2005-05-11 02:52
細かいコメントを良くおぼえていらっしゃいますねーー。
ヒラメです・・・カレイです。おかしいっすよねー。 古典だけの独演会を開いてもらいたいなー。一度試しに。
0
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funatoku at 2005-05-11 04:20
「志らく百席」も良かったようですね。私も行きたかったなあ。
この日は連れもいませんでしたし、ああいう会場ですから、メモをとっていました。 なるべく周囲からも目立たないようにして、何より自分が笑うのに邪魔にならないように、 チラシの裏にキーワードを並べる程度ではありますが。 書いとかないと、「母恋くらげ」のサゲとか既に忘れてるんですよ(苦笑)。 喬太郎師の古典ももっと聴きたいですよね。それに独演会をもっと開いて欲しいです。
ブログにコメント頂きましたhome-9です。
8才で親に連れられ、始めて寄席に行き始めてから、もう50年を越えました。今でも寄席にはちょくちょく行きます。 中学時代、オチ研を作るほど凝りましたが、中3の時に自分の顔を鏡に映してじっと眺め、俺には色気が無いから芸人は無理だ、と結論を出して、その後結局サラリーマンの道に進みました。 これからも、ブログに時々寄席の記事を載せますので、遊びに来てください。
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