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柳家喬太郎独演会(5/9 横浜にぎわい座)

柳家さん作「子ほめ」 往来で会った番頭に褒められた途端に逃げたしたり、寝ているのは
婆さんだったり、竹さんは八五郎の訪問を嫌がってなかったり、微妙に設定が違う。

柳家喬四郎「W記念日」 20年前に妻を亡くした命日に、娘が婚約者を連れてきた落語家の話。

柳家喬太郎「お菊の皿」 「ああいう落語もあるんですね。…人のことは言えませんが」
古典派の柳家さん喬一門、弟子8人のうち総領の自分と喬四郎だけが新作をやるので、
「針の筵でした。今ではその針を全部折っちゃった」
横浜には実家があり、「高校は日吉にある付属でした。…ゴメン日大です。ここ拍手いらない」
東横線が桜木町に行かなくなったが、高島町は「自己主張をしないから、良かった」
「その点、代官山ときたら“ふーん、急行乗るの。わかる奴だけ降りればいいから”」
子供を自分の小学校に連れて行った話を始め、「パパが子供の頃…」と言ってテレまくる。
「スミマセン。パパと呼ばせてます」。ここで「パパ頑張れ」の掛声。「あんたのパパじゃないよ!」

「お菊の皿」は7月の寄席では必ずかかる一席だが、さて喬太郎師は…。ご隠居が語る青山鉄山の
いたぶり方は怖い。一思いに斬らずに、刀の先でサディスティックにお菊を突付いて「痛いか?」
しかし、両手を前に垂らしての幽霊ポーズに対して、「ピグモン?」と答えた辺りから一転して、
“新作落語”の口調を交えてくるようになった。お菊の幽霊を見た3人組は「うっそー。イイッ!」
“番町アリーナ”で昼夜2回公演、お菊ちゃん煎餅は「10枚入り」に9枚しか入ってない。
司会は柳家喬四郎「落語は出来ませんから…」
スポットライトに照らされたお菊、「あたしを殺したあの男~」とナンバリング・ディッシュ!
のけぞって数えたりして「林家たい平かよ」などと、突っ込まれる。もはや、全然怖くないや。
「なぜ9枚以上数えるんだ?」と問われたお菊、「それは言われたくなぁい。9枚っていうのは
私の中での気持ちだしぃ…」「おい、随分理屈っぽいなぁ」後半は筒井康隆のドタバタものみたい。

寒空はだか(スタンダップコメディ) “空気ギター”を弾きながら口三味線とか。
舟木一夫を歌うといって、銭形平次のイントロを歌い「チョコレートは平次」
坂本九を歌いつつ小林旭に代わっていたり、中島みゆきが「ひょっこりひょうたん島」を歌ったり。

柳家喬太郎「母恋くらげ」 「落研の学園祭のようで…」に場内大爆笑。
寒空はだかとは、彼が埼玉大学の落研にいた頃からの付き合いで、
「私は落語の道へ進み、彼は……何の道に進んだんでしょう」
当時、喬太郎師は山下公園でストリート・パフォーマンスとして落語を演っていたのだという。

自作の「母恋くらげ」は初めて聴く。タコ、イカ、アナゴ、ヒラメなどの仕種を力演しながら、
「一席目はビシッと決めようと思ったのに、あんなになって…」などと自虐ギャグも。
タコが「柳家権太楼ではありません」
ヒネた子供がみかんを食べる仕種をしながら、「こんなところをゆっくりやる必要は無いんだけど、
古典が出来ないと思われてもいけないから」と登場人物に言わせる可笑しさ。
大波にさらわれ迷子になった子くらげが、無事母の元へ帰ってくるストーリー。

*  *
連休明けのにぎわい座は九分以上の入り。帰りは例によって「華王飯店」でフカヒレ姿煮めん。
by funatoku | 2005-05-10 01:12 | 落語 | Trackback(1) | Comments(3)
Tracked from HOME★9(ほめく) at 2005-05-11 06:16
タイトル : 柳家喬太郎独演会
5月9日横浜にぎわい座で“柳家喬太郎独演会”がありました。 喬太郎は、今年の国... more
Commented by comomaru at 2005-05-11 02:52
 細かいコメントを良くおぼえていらっしゃいますねーー。
ヒラメです・・・カレイです。おかしいっすよねー。
古典だけの独演会を開いてもらいたいなー。一度試しに。
Commented by funatoku at 2005-05-11 04:20
「志らく百席」も良かったようですね。私も行きたかったなあ。
この日は連れもいませんでしたし、ああいう会場ですから、メモをとっていました。
なるべく周囲からも目立たないようにして、何より自分が笑うのに邪魔にならないように、
チラシの裏にキーワードを並べる程度ではありますが。
書いとかないと、「母恋くらげ」のサゲとか既に忘れてるんですよ(苦笑)。
喬太郎師の古典ももっと聴きたいですよね。それに独演会をもっと開いて欲しいです。
Commented by kanekatu at 2005-05-11 13:01 x
ブログにコメント頂きましたhome-9です。
8才で親に連れられ、始めて寄席に行き始めてから、もう50年を越えました。今でも寄席にはちょくちょく行きます。
中学時代、オチ研を作るほど凝りましたが、中3の時に自分の顔を鏡に映してじっと眺め、俺には色気が無いから芸人は無理だ、と結論を出して、その後結局サラリーマンの道に進みました。
これからも、ブログに時々寄席の記事を載せますので、遊びに来てください。


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