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「プロ野球中継 中日-ヤクルト」(5/3 NHK総合)

いやー、凄いものを見てしまった。
途中から見始めて、随分低音の解説者がいるなと思ったら、ゲストの森山周一郎である。
ところがこの森山先生が、とにかく喋る喋る喋る喋る喋る…。殆どワンマン・ショー状態なのだ。
かつて「週刊ベースボール」で連載コラムを持っていたので、熱烈な中日ファンであることは
知っていたが、中日のみならず野球全般にこんなに詳しいとは思わなかった。昭和29年優勝の
想い出から、現在の各選手の調子まで知悉していて、喋りまくるのだ。あの低音で。

選手上がりの解説者は、ベテランのアナウンサーから喋りを勉強しながら解説を覚えるらしいが、
そもそも森山は喋りのプロであり、NHKの看板アナである筈の堀尾正明アナも押されっぱなし。
しかも、戦況分析はなかなか的確で、なまじの本業(誰とは言わないけど、○ー○大○保氏とか)
よりよっぽど説得力があるのだ。何しろ、あの声だし。
スロー画像を見ながらの投手の球種チェックなど本来は解説者の仕事のはずだが、
森山が「山本昌のシンカーはリリース時に指先で抜いているんです」などと解説してしまうので、
解説者・小早川毅彦の出番が無いの。実況の途中でチャイムを鳴らし、
「小早川チェックのコーナー」などと言って、堀尾アナが必死で小早川にも話をふっても、
結局殆ど森山が喋ってしまうので、さすがに小早川氏が気の毒になったが、笑ってしまった。

堀尾、小早川ですらその有様だから、レポーターの竹林宏アナなんか、森山が何か喋ると、
そのデータ探しに右往左往していて、コントみたい。しかし、岡本真也投手がリリーフ登板すると、
森山が思いついたように「去年より太った」と指摘するので、慌ててデータを調べてみたところ、
本当に去年より5キロ体重が増えていたことが判明したりして、周一郎先生侮りがたし。
そこでさらに「メジャーの中継ぎには、よく腹が出た投手がいるけど真似してるのか」
なんていうのは、言わずもがなのジジイの洒落だが。

2ちゃんねるを見たら、賛否では否定が7割くらいという印象だった。私は負けたヤクルトファンだが、
今日は本当に笑った笑った。時々やってる徳光和夫の巨人偏向中継の方がよっぽど不快。
老人がテレビを見ている時にありがちな、“見たもの全てにコメントしてしまう”癖さえ無くせば、
是非レギュラー化して欲しい位だが、それが一番難しいのかも知れない。
「プロ野球中継 中日-ヤクルト」(5/3 NHK総合)_b0058309_1943023.jpg

(以下5/4追記)
3日のNHKプロ野球中日-ヤクルト戦の中継で、ゲストの俳優森山周一郎(70)が「中日が優勝すると不吉なことが起きる」との趣旨の発言をし、同局に抗議が約240件寄せられた。尼崎JR脱線事故の直後だけに、不謹慎と受け止めた視聴者が多かったようだ。また森山が積極的なトークを展開したため「しゃべりすぎ」「うるさい」などの批判も多かった。同局は「重く受け止めている。今後、ゲストの選定などに視聴者のご意見を生かしていきたい」とコメントした。
[2005/5/4/08:23 日刊スポーツ紙面から]

予想されたこととは言え、抗議殺到(苦笑)。まあ「不吉なこと云々」だけは余計だったですかね。
しかし、世の中には何と狭量な御仁が多いことか。私は森山先生支持を表明したい(笑)。
私は、ここまでテレビの“暗黙の了解”を逸脱して喋り続ける人を見たのは、「笑っていいとも」で
1時間近く喋り続けた有吉佐和子氏以来なので、興奮しながら見続けてしまった。
茶の間にいながらにして“日常ルール”を逸脱するハプニングを楽しめるなんて、滅多に無いのに…。
by funatoku | 2005-05-03 18:50 | テレビ・ニュース | Trackback | Comments(2)
Commented by 蟾蜍 at 2005-05-04 20:53 x
裏のロッテ-楽天戦を観ていたもので、森山節を聞いたのはイニングの合間だけでしたが、いや~凄かったですね~。
しかし森山先生、大丈夫でしょうか?
有吉佐和子は「笑っていいとも」出演後、僅か2ヶ月で亡くなっていますからね。
「不吉なこと」が森山先生の身に降りかからぬよう祈るばかりです。
Commented by funatoku at 2005-05-04 22:44
何ということを…(笑)。
森山先生、恐らくデビュー以来、これ程「世間から批判される」ことは無かったはずです。
声優界の名実ともに第一人者になりながら、70過ぎて初めて世間から糾弾される…。
確かにちょっと心配ではありますが、私はまた“森山節”を聞きたいですね。


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